大型シーリングファンの導入費用から導入の流れまでをご紹介

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企業にとって働きやすい業務環境を整備することは重要な課題です。

特に気温や湿度は働く職員の体調だけでなく、モチベーションにも関わるため空調管理には気を使います。

さらに空気環境の劣化は建物や設備、製品にまで悪い影響を与えることもあり軽視することができません。

この記事では、施設内の空調を管理し熱中症や結露、サビやカビなどを効率よく対策する「大型シーリングファン」について詳しく解説していきます。

空気が滞留しやすい大型の施設でも効率よく業務環境を整え、生産性の向上を目指していきましょう。

大型シーリングファンとは

シーリングファンは天井に取り付けた大きなファン(羽)で空気を循環させる空調設備です。

大型シーリングファンには一般的にHVLSファンと呼ばれるものがあります。

HVLSは「High Volume Low Speed」の略称で、大容量・低速なファンの動作で容積の大きな施設でも空気を循環させることにより一定の空気環境をつくり、換気や冷暖房の効率を大きく向上させてくれます。

大型シーリングファンには、大きく分けて産業用シーリングファンと商業用シーリングファンの2種類があります。

産業用シーリングファンは工場や倉庫などの施設で利用され業務環境、保管状況の維持、改善に利用されています。

商業用シーリングファンは大型のオフィスやショッピング施設、体育館などで快適な活動ができる空間づくりに活用されています。

大きな施設では空気がなかなか循環せず温度や湿度が一定の場所に溜まりやすくなるのですが、大型シーリングファンを設置することで施設内の空気を攪拌させ、効率のよい空調が可能となるのです。

大型シーリングファンの必要性

大型シーリングファンの必要性を考える上では、企業が抱える問題を解決できるかどうかがポイントになります。

ここでは大型シーリングファンで解決が可能な5つのポイントを紹介していきます。

電気代のコスト削減

エネルギー消費は電気代というランニングコストとして企業の経費となります。

施設が大きくなるほど冷暖房設備に要するエネルギーも大きくなるため効率のよい空調管理が必要です。

冷暖房設備の補助として大型シーリングファンを活用すれば、空気の攪拌により無駄な温度調整は不要となるので、エネルギー消費も減り電気代のコストも削減できます。

熱中症のリスク低下

熱中症のリスクを低下させるには空気循環が有効です。

夏場の気温上昇により、空気循環ができない施設内の温度は上がる一方となります。

大型シーリングファンを換気の補助として使用すれば、施設内に滞留する暑い空気を入れ替えることができ、体感温度は大きく下がり熱中症のリスクを低下させてくれます。

結露対策

空気の循環は結露対策にも有効です。

結露は空気中の水分が温度差により表面化したものですが、空気が滞留することにより湿度が多い空気も停滞し、多分に結露を発生させる場合があります。

大型シーリングファンで空気を動かすことにより換気による空気の入れ替えや、湿度の低下が期待できます。

鳥害対策

シーリングファンの気流により施設に鳥が侵入することを防ぎます。

建物内に鳥が侵入すると、安全確保のために機器を停止し作業ができなくなったりと何かと混乱が生じてしまいます。

大型シーリングファンで空気の流れをつくることにより、鳥の侵入に対して一定の防止効果を発揮します。

さび・カビ対策

湿気を防止し、さびやカビを防止します。

さびやカビは湿気の多い環境で発生しやすくなるので、結露対策と同じように水分量の多い空気を滞留させないことが重要です。

大型シーリングファンを使用することで、空気の攪拌や換気効果により、屋内の湿度を下げ、さび・カビが発生しにくい状態をつくります。

大型シーリングファンの施行事例

大型シーリングファンの効果や必要性が確認できたところで、具体的な施工事例を紹介します。

「設置前の問題点」と「設置後の効果」がわかる3つの施工事例を紹介していきますので、参考にしてください。

事例1

物流倉庫 S社

[目的]

暑さ・湿気対策

[問題点]

夏場の高温多湿になる倉庫では、検品作業をする際の暑さや、湿気によるダンボールの変形に悩まされていた。

[シーリングファン導入後]

従業員から“木陰にいるような感じ”という感想があり、暑さや湿気も改善されリピートがあるほどに好評。余計な湿気が減ったことでダンボールの変形被害も軽減。

事例2

大手製造メーカー K社

[目的]

暑さ対策

[問題点]

暑さ対策として空調の導入を検討したが、高額なコストが原因で断念。

[シーリングファン導入後]

広範囲に風を送ることで作業者の体感温度を下げることができ、効果的な暑さ対策となった。イニシャルコスト・ランニングコストについては空調の導入に比べて10分の1程度に削減。

事例3

建築機材専門倉庫 A社

[目的]

暑さ対策・さび防止

[問題点]

広い空間をカバーできる暑さ・さび対策を検討

[シーリングファン導入後]

大空間の暑さ対策としてはもちろん、冬場の寒暖差で発生する結露の防止にも効果があり、結果的に製品のさび防止としても活躍中。

大型シーリングファンの価格と施工費用

大型シーリングファンを導入する際に抑えておきたい重要なポイントは価格です。

大型シーリングファンの導入に必要な費用は、主に本体の価格と施工費用ですが、

導入するシーリングファンや設置環境によって、価格が大きく変動するので注意が必要になります。

ここでは、導入する際に必要な「本体価格」と「施工費用」の目安を紹介していきます。

シーリングファンの価格

大型シーリングファンの価格は約100万円〜300万円程度で、大きさや性能によって異なります。

ファン本体や設置するパイプなどが小型であれば比較的安くなり、省エネや静音などの性能面もスペックが上がるほど高額になりがちです。

設置する場所や環境によって必要となるシーリングファンの大きさや性能は異なるので、シーリングファンの効果が十分に発揮できるように、しっかりと検討した上で適切な製品を選択することが重要です。

シーリングファンの施工費用

施工費用は設置環境などによって大きく異なるので一概には言えませんが、一般的に数十万円の費用を見込んでおくとよいでしょう。

本体の大きさや重量、設置できる環境などによりシーリングファンを支える器具の取付や電源の取り回しなどが大きく異なります。

施工に必要な部材や付帯工事は現場調査などを経て別途料金として見積もられるため、製品価格に上乗せした予算を組むことをおすすめします。

大型シーリングファン導入の流れ

大型シーリングファンを導入するまでの流れを確認することは、トラブルを回避し段取り良く施工を完了するために重要です。

大まかな流れは次の3つ。

・現場実測

・提案書・御見積書を提示

・契約完了後シーリングファン取付

その他にも細かいポイントはありますが、とりあえず抑えておきたい重要なポイントとして詳しく解説します。

現場実測

建物に大型シーリングファンを導入するためには現場で実測・調査することが必須となります。

希望される設置場所や施工が可能な位置の確認、現場の環境に合う配線や施工方法、部材の数量、搬入経路などを細かく確認することにより、詳しいご提案や見積もりを算出することができます。

現場での調査をしっかりと行うことは、導入までの正確な手順や価格を導きだす一歩となるのです。

提案書・御見積書を提示

現場での実測・調査が完了したら、数週間程度で提案書や見積書が提示されます。

提案書では、導入に関する施工の手順や効果的な製品の案内、施工後のイメージや効果の予測などの細かい詳細が記載されます。

そして、提案書の内容に基づいた見積書の提示により、価格を含めた工事の全体像が見えてきます。

費用対効果を最大化できるよう、この時点で施工内容や価格について十分な協議を行いましょう。

契約完了後シーリングファン取付

契約内容を確認し契約の締結が完了した後は、いよいよ取付工事です。

シーリングファンの取り付けは半日〜1日程度で完了します。施工業者によっては8時間程度で完了する場合もあります。

ただし、工期は施工環境などにもよるところが大きいため、自社施設の稼働状況をふまえた取付工事の日程を調整することをおすすめします。

大型シーリングファンの注意点

大型シーリングファンを導入する上での注意点についても確認しておきましょう。

比較的大きな設備である大型シーリングファンは、家庭用のシーリングライトなどとは重量や大きさも大きく違うため、安全性の確保などはチェックしておきたい項目です。

直接規制する法令などはありませんが、消防にかかわる事項などは確認してください。

所轄の消防署などと協議が必要な場合も

火災報知機との干渉が指導の対象となることがあります。

ファンの距離や火災報知機の機能を阻害する可能性がある場合などは注意が必要です。

事前に所轄の消防署と協議しておけば、安心してシーリングファンを導入することができます。

HVLS(大風量低速)シーリングファン

High Volume(大風量)・Low Speed(低速回転)を略してHVLSシーリングファン。

大きな建物や施設の空気をローコストで調整してくれる優れた設備です。

その中でも世界販売で30,000件を突破する「GOLD WIND」は温度管理や湿度対策に優れた効果を発揮することはもちろん、メンテナンスフリーなIPMモーターを搭載した省エネで超静音設計の高性能HVLSシーリングファンです。

GOLD WINDの最大カバー面積は約2,300㎡、シーリングファンと同じ用途で使用されることの多い工業用扇風機の約75台分をGOLD WIND1台で賄える計算になります。

もちろん電気代も工業用扇風機の約75台分と比較すると95%削減する省エネ設計です。

また、8段階の速度調整や防塵防水性能IP65など使いやすさや耐久性が高いのもポイントです。

快適な空間を長期的に維持していくための空気管理の方法としてGOLD WINDは施設を営む企業の手助けになります。

まとめ

ここまで、大型シーリングファンの具体的な内容、価格、導入手順などを詳しく解説してきました。

大型シーリングファンは建物や施設にとって有効な空調対策となり、コストパフォーマンスの高い空調管理です。

空気に関する多くの問題に直面した時、目先の低価格な対策を選ぶよりも中長期的な目線で適切な対応を考えることは企業として有益な選択になります。

その選択が生産性や快適性をより向上させてくれるのなら大型シーリングファンの導入は成功となります。

企業の問題解決に大型シーリングファンがひとつの答えとなってくれます。

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