窓からの寒さ対策は万全ですか?
どんなに密閉された窓からでも、すきま風は入るものです。そして、なかなかお部屋が暖まらない…。
特に賃貸物件だと、なかなか本格的な対策は難しい。でも、そんな状況であっても、できる寒さ対策があります。
ということで今回は、窓からの寒さ対策【賃貸編】ということで、調査してみました。
どうぞ最後までご高覧ください。
目次
原則として、賃貸物件には、家を出て行く時に原状回復しないといけないという縛りがあります。そのため、いろいろと手をかけたいと思っても、大掛かりなリフォームは、難しいですよね。
ただ、賃貸でも、寒さ対策は欠かせないところ。冬を少しでも快適に過ごしたいから、です。
そこで、最初のこの章では、簡単に取り入れられる窓の寒さ対策を5つピックアップしてみました。
(1)断熱材を使った方法
(2)すきま風対策
(3)カーテンを工夫する
(4)コールドドラフト対策|冷気を完全シャットアウトする
(5)簡易的な二重窓をDIYで作る
どれも賃貸向けでも、実践しやすい方法です。一つずつご紹介します。
まずは、断熱材を使うやり方です。
窓に断熱を施すことで、外からの冷気を遮断します。そのことで、室温を保つ簡単な方法です。下記は、手軽に手に入る断熱材の代表的な4つです。
❶プチプチ | ❷プラダン | ❸スタイロ フォーム | ❹断熱シート | |
---|---|---|---|---|
価格 | 非常に安価 | 手頃 | やや高価 | 手頃 |
断熱効果 | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
加工の容易さ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
美観 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
賃貸適用性 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
このなかで、❶プチプチ(正式名称:エアキャップ)は、誰でも知っている身近な断熱材になります。
例えば、窓にプチプチを貼るだけでも、室内温度を約2℃向上させる効果があります。さらに、プラダンやスタイロフォームも窓枠に設置すれば、断熱性はより高まります。
ここで、紹介したプチプチや断熱シートは、100均でも手に入ります。なので、低コストで効果的な寒さ対策としておすすめです。
つぎに、考えたいのは、すきま風です。どんなに部屋を暖めても、窓枠やサッシから侵入する『すきま風』で、すぐに部屋は冷えるから、です。
逆にいえば、すき間を埋めるだけで体感温度が大きく変わるということ。
ここでは、すきま風対策として使える3つのアイテムをご紹介します。
テープ | |||
---|---|---|---|
手軽さ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ |
効果の持続性 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
適用性 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | 完全密閉、防水 |
賃貸適用性 | ★★★★☆ | 非常に高い | やや低い(慎重に使用) |
すぐできる『すきま風対策』は、隙間テープを窓枠やサッシ部分に貼ること。冷気の侵入を防ぐだけでなく、防音効果も期待できます。また、マスキングテープやコーキングを使って目立たない仕上がりにすることも可能です。
隙間テープは種類も豊富です。透明タイプを選べば、目立たずに快適な空間を作れます。
つぎの寒さ対策は、カーテンです。カーテンは、断熱材、すきま風対策と並んで、断熱効果の高い、窓の寒さ対策です。
窓ガラスからの熱損失も、窓枠からの冷気も、両方シャットアウトできます。また、見た目のデザインもいろいろ選べる点も魅力です。
ちなみに、遮熱断熱カーテンというものもあります。これは、専門店やネット通販で手に入ります。ぜひ導入を検討してください。ただし、きちんとサイズを測らないと、効果が減少するので、注意が必要です。
前述したすきま風と、似た印象ですが、コールドドラフトという現象があります。
コールドドラフトは、暖かい空気が、冷えた窓にあたって、下降気流になって、足元に流れ込む現象です。
項目 | 隙間風 | コールドドラフト |
---|---|---|
発生原因 | 窓枠やサッシの隙間から冷気が侵入 | 冷たい窓ガラスによる空気の冷却 |
主な影響箇所 | 隙間の近く(ピンポイント) | 部屋全体(足元や広範囲) |
体感への影響 | 局所的に寒い | 部屋全体が冷たく感じる |
対策方法 | 隙間を埋める | 窓の断熱性を高める |
こちらも、カーテンや家具で冷気を遮ったり、窓ガラスの表面温度を上げるなどの対策が必要です。
そのほか、断熱カーテンを設置したり、隙間テープで補強することでも、コールドドラフトの発生を抑えることができます。
いずれにしても、小さな工夫で大きな効果が得られるため、まずは試してみる価値があります。
前項で紹介したコールドドラフトを防ぐにも有効なのが、二重窓です。
簡易的な二重窓は、DIYでも既存の窓に追加で取り付けられます。二重窓にすると、熱損失が、大幅に削減されて、室温が安定します。くわえて、外部の音も遮断できて、防音効果も得られます。
簡易的なDIYでも、二重窓は作れます。
❶プラダンやアクリル板を窓枠に合わせてカット
❷簡易的に内窓として設置。取り付けに特殊な工具は不要
材料をホームセンターや、ネット通販で手に入れれば、初心者でも1時間程度で作ることが可能です。
ここまで、窓の寒さ対策について、お伝えしてきました。
が、「ほんとうに窓の寒さ対策って、効果があるの?」と疑問に思いますよね?
そこで、このセクションでは、具体的な対策ごとにどの程度の効果があるのか、数値や実例を交えながら解説します。
①断熱シートの効果|どれだけ寒さを防げる?
②遮熱断熱カーテンの効果|室内温度はどう変わる?
③窓フィルムの効果|貼るだけで本当に違うのか?
④二重窓(内窓)の効果|どのくらい暖かくなるのか?
⑤隙間テープの効果|小さな工夫でどれだけ違う?
⑥効果を確実にするDIY方法:素材の選び方がカギ
それぞれを見ていきましょう。
断熱シートは窓に貼るだけで、冷気を遮断し、室内の暖かさを保ちます。手軽でコスパの良い方法です。
ある実験によると、断熱シートを貼ることで室温が約3〜7℃上昇する効果が確認されています。
窓ガラスフィルムメーカーの大手 サンゲツでも、断熱フィルムの効果が実証されています。
透明断熱フィルムを貼った窓の方は22℃
透明断熱フィルムを貼っていない窓の方は14.4℃
その差は、なんと…7.6℃!
引用:『鏡の取付/窓ガラスの交換』よろずリフォームより
断熱シートは安価でDIY初心者にも最適なので、まずは試してみる価値があります。
遮熱断熱カーテンは、窓からの冷気を防ぎつつ、暖房の熱を室内に閉じ込める効果があります。
遮熱断熱カーテンを使用すると、室温が平均3~5℃向上することが確認されています。さらに、結露防止にも効果があるため、寒さ対策と快適性の両方を実現できます。
遮熱断熱カーテンは、ネットやホームセンターで購入可能です。
窓フィルムは、窓ガラスに貼るだけで断熱効果を向上させる便利なアイテムです。寒さ対策と結露防止を同時に行える点が魅力です。
窓フィルムは、単層ガラスに貼ることで断熱性能を約1.5倍に向上させます。また、赤外線を反射するタイプのフィルムは、夏場の遮熱効果もあります。
例えば、透明な断熱フィルムを窓全体に貼ることで、室温が約2℃上昇する効果があります。メーカーによる実験では、結露の発生率も約50%低減しました。
窓フィルムは貼り直しも簡単なので、賃貸でも安心して使用できます。
二重窓にすることで、窓からの熱損失を大幅に削減し、室内温度を劇的に向上させることができます。
内窓を追加することで、窓と窓の間に空気層ができ、断熱性能が高まります。この空気層が外気温の影響を緩和し、冷暖房効率を向上させます。
国土交通省の調査によると、単層ガラスを二重窓に変更した場合、室温が約4~5℃向上し、光熱費が年間1万円以上削減される効果が確認されています。
二重窓はDIYでも可能な方法があります。手軽にできるプラダン内窓から本格的な内窓フレームまで、選択肢は多様です。
隙間テープは、窓枠やサッシ部分の冷気を防ぎ、暖房効率を向上させる簡単なアイテムです。
窓枠やサッシからの隙間風は、体感温度を約2℃下げると言われています。これを防ぐことで室内の快適性が向上します。
隙間テープを窓全体に貼り付けた場合、室温が約1~2℃上昇することが実験で確認されています。さらに、外からの音を遮断する防音効果も得られます。
隙間テープは低コストで簡単に取り付け可能なので、初心者にもおすすめです。
DIYで寒さ対策をする際、素材選びが効果を大きく左右します。適切な素材を選ぶことで、断熱効果を最大化できます。
スタイロフォームやプラダンなど、熱伝導率が低い素材を使用することで、熱損失を最小限に抑えることが可能です。選び方次第で結果が大きく変わります。
例えば、スタイロフォームは断熱性に優れており、窓枠に設置することで熱損失を約20%削減します。プラダンは軽量で加工しやすく、初心者にも扱いやすい素材です。
DIY初心者は、まず手軽な素材から試し、慣れてきたらより効果の高い素材に挑戦するのが良いでしょう。
手軽な対策に慣れてきたら、次はより本格的なDIYに挑戦してみませんか?このセクションでは、断熱性能を飛躍的に向上させる「ワンランク上」の寒さ対策をご紹介します。初期投資は少し必要ですが、その分効果も大きく、快適な冬を過ごすための選択肢として非常におすすめです。
❶内窓フレームを自作する
❷高性能な断熱素材を使ったプロ級の寒さ対策
❸カーテンやブラインドを断熱仕様にアップグレード
こちらも順番に解説します。
DIYで内窓フレームを作ることで、窓の断熱性能を大幅に向上させることができます。既存の窓にもう一つの窓を追加するだけで、熱損失が大幅に減少します。
二重窓構造を作ることで、窓と窓の間に空気層ができ、外気の影響を効果的に遮断します。既製品を購入するよりもDIYのほうが低コストで済む場合もあります。
プラダンやアクリル板で内窓フレームを自作した=約1万円程度
室温=4~5℃向上する
木材や両面テープ、金属製L字金具などを使用して設置するとGOOD
内窓を作ると、寒さ対策だけでなく防音効果も得られるメリットがあります。
高性能な断熱素材を使用すると、プロ顔負けの寒さ対策が可能です。ホームセンターやネットで、購入できるスタイロフォームなどは、非常に効果的です。
スタイロフォーム | ●熱伝導率が非常に低い ●熱損失を最小限に抑える |
スタイロフォーム(厚さ20mm)を窓枠の内側に設置すると、室内温度が約3℃向上します。さらに、断熱材の周囲をマスキングテープで仕上げることで、見た目にも綺麗に仕上げられます。
少し手間をかかります。が、確かな効果を実感できるでしょう。
窓周りの装飾品を断熱仕様に変更してみましょう。遮熱断熱カーテンやブラインドは、機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムです。
カーテンやブラインドは取り付けが簡単で、しかも、暖房効率を向上させる効果があります。
遮熱断熱カーテンを使用すると、通常カーテンより、約30%の熱損失を削減可能です。また、ハニカム構造のブラインドは窓枠をぴったり覆うため、さらに高い断熱効果があります。
機能性だけでなく、部屋の雰囲気に合わせたアイテムを選ぶことで、快適さとインテリア性を両立できます。
賃貸物件で寒さ対策をする場合、費用や効果を考えた上で適切なグッズを選ぶことが重要です。
このセクションでは、手軽に取り入れられるおすすめのグッズを具体的に紹介します。
<1>コスパの良いアイテム6選
<2>選び方のポイント
<3>用途別おすすめグッズの選び方
では、、それぞれポイントを解説します。
寒さ対策を始めるなら、まずは手軽でコスパの良いアイテムから試してみましょう。初心者でも扱いやすい製品がたくさんあります。
手頃な価格で効果が実感できるグッズを選ぶことで、寒さ対策のハードルを下げることができます。特に賃貸では原状回復がしやすいアイテムが重宝されます。
以下の6つが特におすすめです
これらのアイテムは100均やホームセンターでも手に入るものが多く、まずは試してみることをおすすめします。
効果的な寒さ対策には、グッズを選ぶ際の基準を明確にすることが重要です。コスト、効果、使いやすさの3つを意識しましょう。
グッズの性能や特徴を理解することで、賃貸物件に最適な製品を選べます。例えば、取り付けが簡単で取り外しが可能なものを選ぶことがポイントです。
隙間テープを選ぶ場合、粘着力の強さや色合いを確認しましょう。目立たない透明タイプは、見た目を損なわずに冷気を防ぎます。また、断熱シートは窓サイズに合うものを選ぶと無駄がありません。
購入前にレビューや評価をチェックすることで、失敗を防ぎやすくなります。
グッズの用途に応じて適切なアイテムを選ぶことで、より効果的な寒さ対策が可能になります。
窓の形状や寒さの程度に応じて適切な製品を選ぶことが、最大の効果を引き出すカギです。
用途に合った製品を選ぶことで、無駄なコストをかけずに寒さ対策が可能です。
寒さ対策を進める際に見落とされがちなのが結露対策です。
結露は窓ガラスに水滴がつくだけでなく、カビの原因にもなり、健康や建物に悪影響を与えます。このセクションでは、結露を防ぎつつ寒さ対策も兼ねられる方法を紹介します。
【1】結露を防ぐ基本的な方法
【2】結露防止シートの使い方
【3】吸湿性のある布やフィルム
結露を防ぐには、室内と窓外の温度差を抑えて、水滴の発生を防ぐことが最初の第一歩。
温度差が大きいとガラス表面に水滴がつきやすくなります。これを抑えるために有効な手段は、窓の断熱性を高めること、です。
断熱シートや二重窓を使用することで、ガラス面の温度を上げて結露の発生を防ぎます。また、湿度対策にも目を向けることで、結露を効果的に抑えられます。
結露防止シートは窓に貼るだけで、水滴を吸収して結露を抑える便利なアイテムです。
吸水性の高い素材で作られており、窓ガラスに直接つく結露を吸い取る仕組みになっています。
貼る際は、窓ガラスをしっかり乾かし、シートを均等に貼るのがコツです。多くの製品は剥がしても跡が残らないため、賃貸物件でも安心して使えます。
吸湿性のある布やフィルムを使うことで、窓際の湿気を効率的に吸収し、結露の発生を抑えることができます。
特殊加工された布やフィルムは湿気を吸収し、乾燥した状態を保つことで、カビの発生も防止できます。
吸湿フィルムは、窓枠に沿って貼るだけで効果を発揮します。
賃貸物件でも、さまざまな方法で窓の寒さ対策を実践できます。
賃貸物件では、原状回復可能で低コストな方法を選ぶことが基本。断熱シート、隙間テープ、遮熱断熱カーテンなど、簡単に取り外しできて、賃貸向きです。
賃貸物件でも長期的に住む予定がある場合、本格的な寒さ対策を考える価値があります。簡易的な二重窓や内窓フレームの設置は、長期的に見てコストパフォーマンスが高い選択肢です。
長期的な視点で選択することで、満足度の高い寒さ対策が可能になります。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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