シャッターの断熱効果とは?冬の寒さ対策に最適な理由を徹底解説

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シャッターには、どんな断熱効果があるのか?今回は、

  • 冬の寒さが厳しい部屋を暖かくしたいが、効果的な方法が分からない。
  • 光熱費が高くて困っているので、省エネ対策を知りたい。
  • シャッターや雨戸の断熱効果の実際の効果が気になる。
  • どんなシャッターを選べば良いか分からない。
  • 低コストで取り組める防寒対策を探している。

などの疑問や問題を解消する記事です。

この記事を読むことで、シャッターの断熱効果を最大限に引き出す方法や、適切な製品選びのポイント、さらに光熱費削減や快適な室内環境の作り方が分かります。

どうぞ最後までご覧ください。

目次

シャッターの断熱効果とは?

まずは、シャッターの断熱効果について、です。

じつは、窓から損なわれる熱は、家全体で、約50%になります。そのため、窓の断熱は、冬の寒さ対策として、最も重要です。ここでは、シャッターの仕組みや他の対策との違いを具体的に見ていきましょう。

①シャッターの断熱効果|仕組み
②シャッターの断熱効果|断熱と遮熱の違いとは?
③シャッターの断熱効果|雨戸とシャッターの防寒性能を比較

それでは、一つずつ見ていきましょう。

①シャッターの断熱効果|仕組み

シャッターの機能は、窓の外側で冷気や熱気を遮断する「バリア」です。

その仕組みは、窓とシャッターの間に形成される「空気層」。この空気層が、断熱材のように働き、熱の移動を大幅に抑えます。

シャッターが作り出す空気層は、冬場の冷気を遮り、暖房で温めた室内の空気を外に逃がしにくくします。さらに、シャッターの素材自体が断熱性能を高める工夫がされている場合、遮断効果は一層高まります。たとえば、ウレタン素材を内蔵したシャッターは、外気温の影響をほぼ受けません。

②シャッターの断熱効果|断熱と遮熱の違いとは?

次に、「断熱」と「遮熱」についても理解しておきましょう。どちらも室内の快適さを保つ重要な要素です。が、その役割は異なります。

断熱:室内外の熱の移動を抑え、冬は暖かさ、夏は涼しさを保つ。

遮熱:主に夏場に、太陽光の熱を遮ることで室内の温度上昇を防ぐ。

つまり、冬の寒さ対策では「断熱」の役割が重要です。

今回のシャッターについても、断熱機能が高く、暖房効率を大きく向上させることができます。

>> 遮熱と断熱の違いとは?それぞれの効果を理解して一年中快適な部屋づくりを学ぼう

③シャッターの断熱効果|雨戸とシャッターの防寒性能を比較

今回のテーマ、シャッターと同様に、じつは雨戸にも外気を遮る役目があります。が、その性能は、シャッターに遠く及びません。

なぜなら、雨戸の素材は、薄い素材だから、です。そのため、断熱性能はシャッターに劣ります。その一方、断熱材を内蔵した現代のシャッターは、高い防寒性能を発揮し、利便性も優れています。

特に、電動シャッターは、操作性が良く寒冷地での使用に最適です。

シャッターの断熱効果|防寒の具体的な効果

シャッターの断熱性能は、本当に寒さ対策や省エネ効果があるのか気になる方も多いでしょう。

この章では、以下、具体的な効果を解説します。

❶窓からの冷気を防ぎ、暖かさをキープ
❷光熱費を抑える省エネ効果
❸騒音対策や防犯性のプラス効果も

こちらも順番に見ていきましょう。

❶窓からの冷気を防ぎ、暖かさをキープ

じつは、窓から失われる熱は、かなり大きく、建物全体の約50%を占めるとされています。そのため、窓からの冷気を防ぐことが、寒さ対策の第一歩です。

これは、シャッターを閉めることで、窓ガラスに直接当たる冷気を遮断できます。

また、シャッターと窓の間に形成される空気層は、自然な「断熱材」の役割を果たし、室温の低下を防ぎます。実際に、シャッターを閉めることで、室内の暖かさを維持できることを示した実験もあります。

実験|シャッターで室温はどれだけ変わる?

シャッターを閉めることで、室温の低下を防ぐ効果が確認されています。具体的なデータとして、シャッターを閉めた場合と開けた場合で、室温に2〜3℃の差が生じることが報告されています。

参照元:ゆるひろブログ 「シャッターの断熱性|金属の板で窓の温度が変化するか調べてみた」

❷光熱費を抑える省エネ効果

さらに、シャッターを閉めた状態では、暖房の効率が大幅に向上します。

結果として、暖房の使用頻度や出力を抑えることができ、光熱費を削減できます。例えば、ある調査ではシャッターを活用した家庭で光熱費が約15〜20%節約されたという報告があります。(出典:LIXILリフォームシャッター:エコで快適な暮らし)。

特に、夜間にシャッターを閉める習慣をつけることで、暖房負荷を大きく軽減できます。

❸騒音対策や防犯性のプラス効果も

くわえて、シャッターには、防寒以外のメリットもたくさんあります。

たとえば、外部の騒音をシャットアウトできること。さらに、シャッターを閉めていることでの防犯効果もあり、空き巣対策にも有効です。

効果
内容
騒音対策外部からの音を遮断し、静かな室内環境を作る
防犯性の向上シャッターが閉まっている状態は、外から侵入しにくいため、防犯効果がある

シャッターの断熱効果|種類と選び方

この章では、断熱性能を最大限に引き出す、シャッターの種類と選び方をお伝えします。

シャッターは、素材や構造によって効果が異ります。そのため、自宅の環境や使用目的に合わせた製品選びが重要です。

(1)断熱性能の高いシャッターの特徴
(2)金属製シャッター vs 木製シャッターの違い
(3)通風タイプや断熱塗料付きシャッターとは?
(4)シャッターの導入にかかる大まかな費用感
(5)どのような家庭に最適か?

(1)断熱性能の高いシャッターの特徴

断熱性能の高いシャッターは、内部に断熱材を組み込んだ構造を持っています。

さらに、ウレタンフォームを内蔵したシャッターは、外気温の影響をほとんど受けません。当然、断熱効果が非常に高いです。

断熱性能の高いシャッターの特徴

●断熱材を内蔵:ウレタンフォームなどの素材が冷気を遮断。
●高い気密性 :隙間が少なく、外気の侵入を防ぎます。

とくに、寒冷地では、このような高性能シャッターを導入することで、冬場の暖房費を大幅に削減できます。

(2)金属製シャッター vs 木製シャッターの違い

では、シャッターの素材に目を向けてみましょう。ここでは、金属製と木製シャッターについて見てみます。

金属製シャッターは、耐久性が高いです。そのため、メンテナンスが少なく済むのが特徴です。ただし、断熱性能を向上させるには、断熱材を追加するか、内部に断熱層を持つ製品を選ぶ必要があります。

その一方、木製シャッターは自然素材特有の断熱性能がありますが、湿気に弱いため注意が必要です。

素材
メリット
デメリット
金属製シャッター耐久性に優れ、メンテナンスが容易断熱性能を高めるには断熱材の追加が必要
木製シャッター自然素材ならではの高い断熱性能湿気に弱く、定期的なメンテナンスが必要

それぞれのメリットとデメリットを理解し、目的に応じて選択すると良いでしょう。

(3)通風タイプや断熱塗料付きシャッターとは?

近年、通風タイプのシャッターが注目されています。このタイプのシャッターは、空気の流れを確保しながら冷気を遮断する仕組みを持っています。

また、断熱塗料を塗布することで、既存のシャッターでも断熱性能を向上させることが可能です。


1.通風タイプ:換気をしながら冷気を防ぐ設計で、寒冷地だけでなく温暖な地域でも活躍。
2.断熱塗料付き:既存のシャッターにDIYで断熱塗料を塗布することで、断熱性能を高められます。

(4)シャッターの導入にかかる大まかな費用感

では、シャッターの導入費用は、どのくらいでしょうか?

これはシャッターの種類や設置条件によって異なります。が、一般的な手動タイプのシャッターは10万〜20万円程度、電動タイプの場合は20万〜50万円程度が目安です(設置費用を含む)。

タイプ導入費用目安
手動タイプ10万〜20万円程度
電動タイプ20万〜50万円程度

さらに、断熱材を内蔵した高性能なシャッターはやや高価です。が、光熱費の削減効果を考慮すると、長期的にはコストパフォーマンスが良い選択となるでしょう。

(5)どのような家庭に最適か?

特に、寒冷地や冬場の寒さが厳しい地域では、断熱性能の高いシャッターが効果を発揮します。

一方、温暖な地域では通風タイプのシャッターが適しており、夏場の暑さ対策にも活用できます。

また、一戸建て住宅では窓が大きく開口部が多いため、断熱性能の向上が光熱費削減につながりやすいです。さらにマンションの場合も、窓のサイズに合わせたシャッターが選べます。

シャッターの断熱効果|さらに向上させる工夫

シャッターの断熱効果をさらに高めることで、冬場の暖房効率を向上させ、光熱費の削減や快適な室内環境の維持が可能となります。

以下に、追加の対策です。

<1>シャッターに断熱シートや遮熱カーテンを追加
<2>断熱・遮熱塗料を使ったDIYのコツ
<3>通風タイプのシャッターで換気と断熱を両立

それでは3つの対策を見ていきましょう。

<1>シャッターに断熱シートや遮熱カーテンを追加

シャッターに断熱シートを追加することは、手軽に断熱性能を高める方法です。断熱シートは窓ガラスやシャッターの内側に貼ることで、冷気の侵入を防ぎ、室内の暖かさを保ちます。また、遮熱カーテンを併用することで、さらなる断熱効果が期待できます。
メリットこれらの対策は低コストで実施可能であり、賃貸住宅でも導入しやすい点が魅力です。特に、既存のシャッターや窓に手を加えずに断熱性能を向上させたい場合に有効です。

<2>断熱・遮熱塗料を使ったDIY

シャッターに断熱・遮熱塗料を塗布することで、断熱性能を向上させることができます。

特に、金属製のシャッターは熱を伝えやすいため、塗料による対策が効果的です。

DIYの手順1

シャッターの表面を清掃し、汚れや錆を除去します。

DIYの手順2

下地処理としてプライマーを塗布し、乾燥させます。

DIYの手順3

断熱・遮熱塗料を均一に塗布します。スプレータイプの塗料を使用すると、ムラなく仕上がります。

注意点塗装作業は天候の良い日に行い、塗料の乾燥時間を十分に確保してください。また、塗料の種類によっては専門的な知識や技術が必要な場合があるため、不安な場合は専門業者に依頼することをおすすめします。

<3>通風タイプのシャッターで換気と断熱を両立

通風タイプのシャッターを使用することで、窓を開けたままでも外気の侵入を防ぎつつ、室内の換気を行うことが可能です。これにより、冬場でも新鮮な空気を取り入れながら、室内の暖かさを維持できます。
ポイント: 通風シャッターは、スリットの開閉を調整することで、通気量をコントロールできます。適切な換気を行うことで、結露の防止や室内環境の改善にもつながります。

導入済みシャッターの断熱効果を高める方法

それでは、既にシャッターを設置している場合はどうなのか?

この場合も、運用方法を工夫するだけで、断熱効果はさらに高められます。

【1】シャッターを閉めるタイミングを工夫する
【2】隙間テープを活用する
【3】防寒効果をさらに高める運用のコツ

施策を一つずつご紹介します。

【1】シャッターを閉めるタイミングを工夫する

日中はシャッターを開けて、太陽光を取り入れるようにしましょう。

とくに、冬の晴れた日中は、太陽光を取り入れる効果は大きいです。これにより、日射で室内が自然に暖められます。

逆に、夜間は早めにシャッターを閉めます。とくに外気温が下がる前、日没後に、すぐに閉めることで、冷気の侵入を防ぎ、室内の暖かさを保持します。

【2】隙間テープを活用する

窓枠の隙間から、冷気が入り込む場合は、隙間テープで防ぎます。

隙間テープは、ホームセンターや通販で、簡単に手に入ります。価格も500〜1000円くらいのお手頃価格です。

テープは、シャッター下部や、窓枠の隙間に貼り付けます。がこれだけで、機密性は大幅にアップします。

【3】防寒効果をさらに高める運用

それでは、シャッターの防寒効果を最大限に引き出すためのポイントを復讐しておきしょう。

運用のポイント
  • 日中: 日差しがある時間帯はシャッターを開けて太陽光を取り入れ、室内を暖めます。
  • 夜間: 日没後、外気温が下がる前にシャッターを閉めて、暖かさを閉じ込めます。
  • 換気: 適度な換気を行い、結露や湿気の蓄積を防ぎます。

簡単なことですが、これだけでも、シャッターの防寒効果を高めることにつながります。

既存シャッターのアップグレード

さらに、設置済みのシャッターをアップグレードして、断熱効果を高めることも可能です。

[1]既存シャッターを通風タイプに変更する

通風タイプシャッターにアップグレードすると、換気を確保しながら断熱性能を維持できる
費用感は、製品代と設置費用を含めて20万〜40万円程度が目安
特に寒冷地では冬場の結露防止にも効果が期待できるため、メリットが大きい

既存のシャッターを通風タイプにアップグレードもできます。そうすることで、換気を確保しながら断熱性能を維持できるようになります。

費用感は、製品代と設置費用を含めて20万〜40万円程度が目安です。

とくに、寒冷地では冬場の結露防止にも効果が期待できるため、メリットが大きい変更です。

[2]断熱塗料の塗布で断熱性能を向上させる

また、そこまでのアップグレードでなくても、もっと簡単にできるものもあります。

それは、市販の断熱塗料を既存シャッターに塗ることです。たったそれだけでも、冷気の伝わりを抑える効果が得られます。

こちらの場合の、費用感は。1缶あたり3,000〜5,000円程度。しかもDIYでの施工が可能です。

[3]外付け断熱パネルを取り付ける

また、既存のシャッターに外付け断熱パネルを追加する方法もあります。こちらの費用感は、製品代として10,000〜30,000円程度が目安です

パネルは取り外しが簡単で、季節ごとに取り付け・取り外しが可能です

[4]どの選択肢が最適か?

予算が限られている場合には、断熱塗料や隙間テープを使ったDIYがおすすめです。

また、大規模な改修を検討する場合は、通風タイプのシャッターや外付け断熱パネルが有効です。

雨戸やシャッターのデメリットと注意点

雨戸やシャッターの使用には、防寒効果だけでなくデメリットや注意点も存在します。

“1”シャッターや雨戸を閉めっぱなしにすることで起きる問題
“2”具体的な影響
“3”デメリットを防ぐ適切なメンテナンス

これらを理解し、適切に対処することで、快適な住環境を維持できます。

“1”シャッターや雨戸を閉めっぱなしにすることで起きる問題

シャッターや雨戸を長時間閉めっぱなしにすると、結露や湿気が発生するリスクがあります。

これは、室内外の温度差により水蒸気が窓付近で冷やされるためです。

さらに、湿気がたまることでカビの発生や窓枠の腐食を引き起こす可能性もあります。

“2”具体的な影響

前述した問題は、さらなるデメリットを起こす可能性があります。それは、

閉めっぱなしにするデメリット
  • 窓付近に結露が集中し、清掃が必要になる。
  • カビが発生することで健康被害が懸念される。
  • 長期間の湿気により、木材や窓枠が腐食するリスクがある。

これらの解決策=定期的に換気を行い、空気の流れを確保することが重要です。

“3”デメリットを防ぐ適切なメンテナンス

シャッターの効果を長く維持するためには、以下のメンテナンスを心がけましょう。

メンテナンス

1. 定期的な掃除:シャッターの溝や可動部分にゴミやホコリがたまると動作が悪くなるため、こまめに清掃を行います。
2. 潤滑剤の使用:滑りが悪い場合は、専用の潤滑剤を使用してスムーズな動作を保ちます。
3. 点検:劣化や破損が見られる場合は早めに修理を依頼します。

シャッターの断熱効果|まとめ

シャッターは、冬の寒さ対策として非常に優れた効果を発揮します。

窓からの冷気を遮断し、室内の暖かさを保つことで、快適な住環境と省エネを実現します。ただし、使い方や工夫を知ることで、さらにその効果を高めることが可能です。

また、高断熱型シャッターやウレタン素材を内蔵した製品を選べば、寒冷地でも安心して快適に過ごせます。都市部では防犯性を重視した電動タイプ、寒冷地では断熱性能を優先した製品を選ぶのがおすすめです。また、既存のシャッターを活用する場合には、断熱シートや隙間テープの使用など、手軽にできる対策も試してみましょう。

さらに、設置を検討する際には、初期費用とランニングコストのバランスを考慮し、予算や住環境に合わせた最適な選択を行うことが重要です。具体的な製品選びや設置について迷ったら、専門業者に相談するとスムーズです。

シャッターの活用を通じて、冬の寒さを快適に乗り越える住環境を作りましょう!

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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